株式会社Grand Life
『外出サポートサービス籠屋(かごや)始動』
こんにちは、理学療法士の小杉です。
先日、弊社のサービスの一つである外出サポートサービス『籠屋(かごや)』が始動しました。今回は、籠屋の紹介と活動報告となります。
【籠屋とは】
外出(通院、映画鑑賞、遠方への買い物、外泊など)をサポートするサービスです。
障害をお持ちでお一人では外出が困難な方、ご家族の介助では不安な方が主な対象となります。
籠とは、人を乗せて人力で運ぶ乗り物の事をいい、人が座る部分を一本の棒に吊し複数人で棒を前後から担いで運ぶものです。
安全・快適に目的地までお届けし、道中を楽しみながら無事に自宅に戻ってくる。そんな想いが込められています。
【籠屋のコンセプト】
〇安全で安心、快適な外出をサポート:
転倒予防・全身状態の確認など医療従事者が医療的な視点で外出をサポートします。
〇個別性を大切にした貴方の外出をサポート:
依頼者様の希望に沿ったプランを考えます。依頼者の「~したい・~に行きたい」を大切にします。
今回の依頼者は、普段我々が訪問看護・リハビリ業務で担当させて頂いている利用者様でした。
目的地は、以前から行きたかったフェスへの参加でした。
その方は、数年前に脳卒中を患い、左半身の運動麻痺、高次脳機能障害(記憶の障害、注意力の低下など目には見えにくい症状)を呈されており、現在はお一人で外出することが困難な方です。外出頻度は低く、必要な用事(通院など)以外は自宅で過ごされることが多い方です。
その方が、ここ最近で電動車椅子を導入されました。
歩行での実用的な移動が難しいため、電動車椅子での移動は活動範囲の拡大やそれに伴うモチベーションの改善につながるものだったと担当者として自覚しています。
しかし、まだまだ課題は山積しており、自身で安全に移動できるようになるために目下リハビリ奮闘中です。
そんな方から、「フェスに行きたい。」という希望が聞かれました。
現在の介護保険では、遠方の外出や娯楽の要素がある外出介助は認められていません。
よって、国のサービスを利用するには限界があるのです。
前述したように、我々が常日頃から大切にしているのは目の前の方の「~したい・~に行きたい」です。
楽しいことがあれば
身体も心も良くなるんです。
人って案外単純なものなんです。
純粋にその気持ちを叶えるサポートがしたいと思い、今回籠屋が始動しました。
今回の主なサポート内容は
・電動車椅子での移動サポート(不整地・坂道・人混み)
・イベント情報の事前確認/環境の把握
・リスク管理(血圧測定など全身状態の確認)
となりました。
人の多い環境でしたが、大きな事故につながることもなく、安全に無事に行程を終えることが出来ました。
依頼者の方からも
「こんなに外に居たことは、ずいぶん久しぶりで疲れたよ。でも、楽しかったという気持ちの方が大きかったよ。」
「今回で色んな事が経験できたことが、これからのモチベーションになった。次は〇〇に行きたい。」
「出来る部分が分かって、安心感につながった。」
などと嬉しい感想を聞くことが出来ました。
まだまだ粗削りなサービスですが、初回は成功と言っても良いのではないかと思いました。
弊社Grand Lifeでは、「あったらいいな」という声を大事にし、それをカタチにする努力を日々行っています。
これからも「売り手良し・買い手良し・世間良し」の必要とされるサービス作りを行っていきたいと思います。
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